空想上整体

2004年3月27日 音楽
弦楽器の、中でもチェロの音色が大好きで、年に何回か生の演奏を聴きにいくのを楽しみにしている。今日のリサイタルは今年初。何ヶ月も前からワクワクしていたのだけれど…。残念ながら演奏者の体調が悪かったのか、息づかいがやたらと荒い。その大きなため息のようなブレスと、しばしば演奏にまぎれて聞こえるうなり声が生理的に受け付けられず(頭では理解している:きっと何か理由あってのことなんだ、と)音楽にまっすぐ浸ることができない。目を閉じて音楽の全体像を感じようとする。だめ、集中を欠く。目を開けて技巧を味わう。だめ、体をおおげさに揺すり、足を出したり引っ込めたりする演奏者。シートが最前列だったせいもあって、むしろそちらに集中してしまう。あぁもう。どうすりゃいいの。通なおひとならそれでも楽しめたのかもしれないけれど、思い切り素人のわたしにはちょっとむつかしいリサイタルだった。仕方がないので半分すぎた頃から、目を開けたまま想像していた。わたしは弦。わたしは弦。わたしは弦。ちょっとした空想上の整体、になったような。…いやむしろストレスたまったような。複雑。

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