Mannequin

2004年10月27日
ついこの間、店じまいをした小さな紳士用洋装店。昨日車でその前を通りかかると、カイロプラクティックの治療院に替わっていた。おじさん向け衣装をいつも着せられていたショーウインドウの中のマネキンは、洋服を脱がされ苦悩のポーズをとらされている。肩、膝、腰、足首などに包帯やサポーターをつけていた。ビフォーアフターを知っている人たちからはきっと脱力系の笑いを取れたはず。

昨夜は秋雪ちゃんのドラマを観た。お母さん役が松田聖子だったのでなんだかちょっとなぁと思いながら見始めたんだけど、父親役の船越英一郎がとてもハマリ役で、松田聖子よりもそちらに視線を持っていかれる。見る前は「松田聖子の媚び媚びした演技、見たくない」と思っていたのだがそんなこともなかった。ただその美しさには何度となく目を奪われた。スタイルも肌も顔立ちも素晴らしい。

ドキュメンタリー番組で以前見た本当の秋雪ちゃんのママは、なんの飾り気もないいわゆる普通の中年女性だった。番組が放映された当時、保っていたプロポーションが4度目の出産で崩れ元に戻らぬことを悩んでいたわたしは、秋雪ちゃんのお母さんから「あんたの悩みは軸がずれている」とキッパリ言われたような気がしたものだった。秋雪ちゃんのお母さんはあるがままの人間だったから。化粧や流行の洋服で自分を鎧う必要のない強い鋼い人だった(になっていた)からだ。

テレビを通してその人となりの一部分を垣間見ただけだったけれど、以降は違うことにも心や時間を割くことが多くなった。スッピンの人も、白髪だらけの人も、歯の欠けている人も、皺だらけの人も、コロコロ太っている人も、それが人格を損なうものでは決してなくそれぞれに素晴らしい笑顔、豊かな心を持っていることも再確認した。豊かな心に素晴らしい容姿が備わっていれば最高なんだけど、世の中なかなか両立するのは難しいなぁと思う。でもこんなこと、命の問題の前ではちっぽけなこと、どうでもいいこと。

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