Swan lake

2004年11月23日 風空水草道
3:30AMにワカサギ釣りに出かけた。二槽のボートを連ねて湖の真ん中へ。濃い霧に包まれて、遠くも近くもよく見えない。釣り糸を垂れていると、なにか自分たち以外の存在がぼんやりと姿を現した。優美な首をもたげた白鳥二羽。ボートの周りをスイスイ一周して、また霧の向こうへ去っていった。

気持ち悪いこと、くさいことが大嫌いな娘が、きちんと針から魚をはずせるようになった。こわがって魚にさわれなかった娘は、飽きることなく長時間、釣っては垂らし釣っては垂らしの作業を根気よくやり続けた。普段、大地や水、土や草、生き物と接点のない夫も、波に揺られ、富士山に抱かれ、ピチピチと跳ねる魚を慎重に針から外したりしていた。

わたしは、腕の輪の中から末っ子が飛び出して湖にのまれないように気をつけながら、霧の粒、雪化粧の富士、笑顔、悲鳴、波、岸辺から手を振る人をのんびり眺めていた。よく活躍した目も耳も今はもう閉じかけている。猛烈に眠い。

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