頭が疲れると短編を読みたくなる。くだらなくないやつ、きゅっと心の奥に光を当ててくるやつ、読んだあと静かな気持ちで元の生活に戻らせてくれるやつ。

読まなくてはいけない本の背表紙を2〜3冊見ないふりして、久しぶりに村上春樹の短編を読む。家事しながらずっと焚き火のことを考えています。夏の夕暮れ、秋の訪れ、乾いた空気、しんと静まりかえる河辺、湯気のたつ飲み物、優しい沈黙、ゆらめく炎、いくつかの瞳、澄んだ熾火のあの音。

そして思うの。

今は、外を想ってばかりじゃだめなんだよ、って。

焚き火は、お預けだ。あれは区切られていない長い夜にやってこそなんだから。

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