気がかりは山鳩と無花果
2007年9月7日
幼い頃、母方の祖父がはにかんだ笑顔を浮かべながら、しかしいつも無言のままに手渡してくれた無花果。当時あたしは無花果が大の苦手だった。受け取ってひとくち囓っては、ほったらかしにしていたのに違いない。30年後の今は、見かけるとすぐに買い物かごに入れる大好きな果物になっている。おじいちゃん、あの頃は、好意を無駄にしてごめん。
今朝はお弁当のおかずの残りをつまんだあと、熟した無花果を食べた。赤ワイン煮を作ろう作ろうと思うけど、いつも生のまま食べて終わってしまう。安く出回っている今が作るチャンスだ。今年こそ、女の体にいいことづくめ(食物繊維・カリウム豊富・鉄分やカルシウムなども含まれる)の無花果を甘く煮て、冷凍庫に閉じこめる。冬の間、半解凍のそれをファンヒーターの熱風に当たりながら時々食べる。オトナの愉しみだ。自分で自分にご褒美や甘い罠を段取って仕掛けるいやらしい(いやしい)愉しみ。他人を頼まず、自分で自分に仕掛けてやらねばならぬ切ない悲しみ。
台風一過。
あたしの気がかりは、山鳩のこと。
水曜日、あくせくと角を曲がるとき、一羽の山鳩に遭遇。フェンスの上に止まっていた鳩とあたしの顔の距離は数十センチ。年をとって少しは丸くなって、鳥も逃げぬほどあたしからは殺気が消えたかと思ったけど、そうではなく、彼(おそらく)は、フェンスの脇にある梅の木に掛けられた巣で卵を抱える妻を、護っているのだということにすぐ気づく。巣には紺色の傘が差し掛けられたまま、ひもで固定されていたけど、なにせこの風雨。ご夫妻と卵は無事だろうか。あとでのぞきに行ってみよう。
今朝はお弁当のおかずの残りをつまんだあと、熟した無花果を食べた。赤ワイン煮を作ろう作ろうと思うけど、いつも生のまま食べて終わってしまう。安く出回っている今が作るチャンスだ。今年こそ、女の体にいいことづくめ(食物繊維・カリウム豊富・鉄分やカルシウムなども含まれる)の無花果を甘く煮て、冷凍庫に閉じこめる。冬の間、半解凍のそれをファンヒーターの熱風に当たりながら時々食べる。オトナの愉しみだ。自分で自分にご褒美や甘い罠を段取って仕掛けるいやらしい(いやしい)愉しみ。他人を頼まず、自分で自分に仕掛けてやらねばならぬ切ない悲しみ。
台風一過。
あたしの気がかりは、山鳩のこと。
水曜日、あくせくと角を曲がるとき、一羽の山鳩に遭遇。フェンスの上に止まっていた鳩とあたしの顔の距離は数十センチ。年をとって少しは丸くなって、鳥も逃げぬほどあたしからは殺気が消えたかと思ったけど、そうではなく、彼(おそらく)は、フェンスの脇にある梅の木に掛けられた巣で卵を抱える妻を、護っているのだということにすぐ気づく。巣には紺色の傘が差し掛けられたまま、ひもで固定されていたけど、なにせこの風雨。ご夫妻と卵は無事だろうか。あとでのぞきに行ってみよう。
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