For No One

2006年10月4日
確かにそこにある傷をないものとして暮らすには、何かに没頭するのが一番。フルタイムで働いて、家のことも目一杯、できるだけ子どもと一緒に床につき、誰よりも早く眠りに落ちる。近頃クマがらみのニュースが増えているせいか、クマを狩る夢をみて目が覚める。起きて理性の効いているわたしはクマが殺されるニュースをみて心を痛めているのに、夢の中では大きなヒグマを狩るのだ。

気分転換に飲みに出かけた。普段は、誰かの歓送迎会の一次会にちらっと顔を出すくらいのことしかしない。あまり酒が好きじゃない。居酒屋でありきたりなつまみをつつきながら何杯か梅酒を飲む。そのあとロック好きなオーナーのいる店に連れて行かれる。ロック談義やセッションをぼんやりと聞きながら、モニターに流れるジョージ・ハリスンに捧げられたライブを眺める。「ビートルズの中で一番好きなのはFor No One」と聞こえて、”あ、こりゃ突っ込みどころだ”と思う。「あんた、ストーカー?」。いつも揚げ足をとりあった会話とドつきあいが基本の我々。わたしを連れ出した人は、とても口が悪く、ゆえに時々他人の心の麻痺を解く。ただの悪い人なら気が楽だけど、悪いのは口だけでやりきれないほど優しい。

楽しくしかしどこかぎこちなく時が過ぎ、結局、ひどく落ち込んで帰宅する。

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「ストーカー?」なんてからかってしまったけど、本当はそんな曲ではありませぬ。実はわたしも好きな「For No One」。
http://www.youtube.com/watch?v=EhfSs_2Gy54
http://www.youtube.com/watch?v=dzSienoztkc

いぬのえいが

2006年10月6日 映画
雨がもう何日も降り続いている。肌寒くて鳥肌が立つ。10時間ほど仕事で家を空けて帰ってきて、長女と母が連携プレイで支度してくれた夕飯を食べ、ひと息。さて、もうひとつ今度は別件で2時間ほど出かけなくてはならない…と思っていたら、大雨で中止のメール。ぽっかり空いた2時間に、借りてあった「いぬのえいが」をすっぽりはめ込んでみた。高3から5才児まで大泣き(あたしも)。ゆにぞん家は動物物に弱い。

わたしも幼少時には、本当にいぬの世話になった。いぬはあたしを愛してくれたよなぁ、無条件に。シャンプー嫌いなあたしの髪が油っぽくっても、草の汁やどろで汚れた手だっていつでもなめてくれたし、会うといつもおしっこ漏らすほど喜んでくれたし、あたしに意見など一切しないでひたすらに愛してくれたよなぁ。

今考えるとありがたいね、そういう存在。

この映画、きっといぬの世話になった人が作ったんだろう。伝わりました。
この半月くらいの間、眠る前にこの本を読んでいる。何度か同じページを繰り返し繰り返しながら、のっそりのっそり読み進んでいる。「なるほど…この言葉、本当だよね」と、時々、睡魔が手綱をふっと緩めるようなセンテンスが現れる。

「自分がよいと思うことだけするのは、わがままってもんだよ。」

本当だよね、最近、そう思うよ、つくづく身にしみて。

終わりよければ

2006年10月8日 読書
あっ!時計忘れた!…と、閉めた玄関の鍵を開け、時計を取りに戻り、慌てふためきながらまた鍵を閉めていたら、腕時計を落としてガラスを破損してしまった。本当にほしい時計がなかなか見つからず、けれど仕事に欠かせないので安物を間に合わせに買って使っていたんだけど、やっぱり「安かろう悪かろう」だったのかな。

7の針のところにひびが入った時計を拾い上げて「朝からげんの悪い…」とブルーな気持ちで出勤。お?でも今日のスタッフはやりやすい人ばかりだ、よかった。先日習ったばかりの作業も滞りなく済み、外回りを掃いて回っているとき「それ」が目に飛び込んできた。犬、の忘れ物だろうか? いやいや。犬はティッシュやトイレットペーパーは使わないもんなぁ。人間さまの置きみやげのようだ。見なかったふりはできない。あとでチェックが入るもの。遅かれ早かれあたしがやるのだ。

忙しく忙しく時が流れ、あっという間に退勤の時間になった。帰り道、見上げた空には美しい月。娘の宿題が月と星の動きを調べて絵にすることだったので、食後、もう一度改めて月を観る。冴え冴えとして、赤さんの目のように青みがかったきれいな月でした。心、洗われる(気がする)ね。終わりよければすべてよし。早寝をしましょうか、月の光はあまり浴びすぎぬようにして。

三段重ね

2006年10月8日
早すぎた金木犀が雨に散り、例年通りに開いた律儀な金木犀は台風に敗れ、もうあの独特な香りもあまり感じられなくなったなと思っていたら、今夕、特別いい香りが漂っているではないですか。買い物で自転車を停めたのが、柊木犀の白い花の下でした。

外に掃除に出るわずかな間、買い物に行く時間、通勤の短い道のり。

困りましたね、そんなことでしか深呼吸できないなんて。あるところまで到達したら、また自分だけのシフトを組み直しましょう。もう少しあと少し。

ふむ。

2006年10月31日
我がむすめたちも大好きな「のだめカンタービレ」。
今日学校から帰ってきたら占ってあげよう。
http://goisu.net/cgi-bin/psychology/psychology.cgi?menu=c044

ちなみにわたしの結果は…

わたしは【千秋さま】タイプなんですって。
この間、飲み会の席で隣り合わせたスタッフは、自他共に認める活字中毒者なんだそう。好きな作家は誰ですか?と聞くと、少し首を傾げながら「…うーん作家って言われても…」。では好きな文章はどんなのですか?と聞きかえたら「カラマーゾフの兄弟」だと言う。カラマーゾフの兄弟…トルストイ?スタンダール?ちがうちがう、ドストエフスキーなんだって。

小学生の頃、世界文学全集をひまにまかせてパラパラと読む真似していたなぁ。カラマーゾフの兄弟もめくりはしたんだろうか。今日買ってこよう。眠る間際の読み物として最適そう。だってすごく睡魔好みだと思うから。

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