往く春に

2004年4月6日 風空水草道
伽羅の木が枯れてしまったとあなたが言う。
縊れて逝ったあなたのお母さんが眠る墓の木。

何日か考えて「白い沈丁花を植えたら?」と
返事した。

あれから何回春がめぐったことだろう。
あなたはどこにいるのだろう。

白い沈丁花の根の下なのかもしれないと
春がめぐるたびにそう思っては
打ち消している自分がいる。
7人家族の我が家。今夜は餃子という時は、大抵200個ほど作ります。具を包んでは、フライパンにごま油を敷き、餃子を並べ入れ、お湯を張り、焼き上がるまで十数分。カリッと仕上げるのにはさらに弱火で10分くらいかかる。これを7〜8回繰り返して作業は終了。手のかかる料理の内のひとつです。でした。
 
過去形なのは、先日テレビで「包んだ餃子を一回”水餃子”にしてから焼くとカリッとしてウマイ」と言っていたのを、実行してみたから。なるほど!焼き上がりの早さとうまさは格別!

大鍋に湯を沸かし、一回につき20個ほどの餃子をゆでる。26センチ直径のフライパンに対して20個がちょうどいい。大きなフライパンのご家庭ならもうちょっと数を増やしてもいい。湯に入れた直後は沈んでいた餃子は、火が通ると上に浮き上がってくる。それを、天ぷらの時に使うようなザル状の(なんて呼ぶんだっけ?)すくうやつで、あらかじめ火を入れごま油を敷いたフライパンに次々と投入。このとき油が盛大にはねるので要注意。あとはお好みの焼きめがつくまで中火で焼いていく。蓋も要らない。お湯も要らない。ごく短時間で皮がカリッと焼けて、それはもう「目からウロコ」なのでした。

わたしの餃子の弱点は「カリッとしないこと」と「餃子が全部くっつきあって取りにくい」ということだったが、このやり方だとどちらも簡単に克服できる。一度茹で上げられた餃子はひとつひとつが独立して、くっつくことはない。

それに焼き上がりを待つまでの間に、子供同士が「ちょっと!あんたもう10個食べたでしょっ!」「違うもん違うもん!まだ7個しか食べてないもん!」なんてケンカするのを聞かなくてもよくなってうれしい。母さんは子供が食べ物のことで揉めるのを見たり聞いたりするのがかなしいものなのだ。この飽食の時代にあってそんなことでもめないでくれたまへ。

作る人も食べる人もうれしい餃子レボリューション。

裁判の行方

2004年3月31日
仙台で起きた筋弛緩剤事件の判決が昨日出た。求刑通りの無期懲役。判決を不服として即日控訴。守大助被告の顔が弟に少々似ているので、裁判の行方が気になる。ここのところ「筋弛緩剤」や「守大助」のキーワードでこの日記に漂着される方が多いけれど、みなさんはどうお思いか。誰かが知っている、誰が真実の犯人かを。他でもない当の本人は今、何を思うのだろう。
ダイエット中だし、こんな本を見つけたら迷わず読んでおかないと。一時期「中島らも、好きかも」と思っていた頃があったので、躁鬱病なのも、向精神薬が必要なのも、アルコール大好きなのも、昔咳止めシロップ中毒者だったのも知っていた。が、しかし、お縄にかかるほど今でも好きだったとは知らなんだ。

それにしても、ふてぶてしい囚人っぷり。そんなに高らかに収監者の権利を謳うのならば、古く且つ悪しき刑務所のルールに子供のように反発するのならば、最初からそんなところに入るようなことしちゃいかんがな…と冷めた目で読む。でもわたしも判りきったことを間違える。そのちょっとの間違いを他人は「そんなの簡単じゃん、直したらいいんだよ!」とカラッと笑うが、その「簡単」を正せないから人は苦しむのだ。簡単であれば簡単であるほど自分を憎んだりして。
あたたかい一日でした。クロゼットで眠りこけていたダッチオーブンを起こして、焼き芋とローストビーフを焼いてみた。結構な時間がかかるのだけど、出来は上々。さつまいもは実は今時期のものが一番おいしいんじゃないかと思う。秋の出始めの頃には甘みも色もうすく、ポクポクとしている。冬を越え春になった今頃のものは、水分が飛んでいるせいなのか真黄色でねっとりとして羊羹のように甘い。子供たちが迷子にならぬように見張りながら、のんびり出来上がりを待つ。川原の土手は桜が満開。うららかな春の一日。おいしい生活。
とっても恥ずかしいカミングアウト。坂口安吾を今まで読んだことがなかった。先日「鬼譚」という夢枕獏編の短編集の中におさめられていた「桜の森の満開の下」を初めて読んだ。このような作品を書く人であったのか!と驚いた。わたしは桜の花に「あやし」を感じない質だったが、この作品は夕暮れの花見を盛り上げてくれるよいスパイスになりそうだ。

前述「鬼譚」は、他にも手塚治虫、山岸涼子の漫画、民俗学的な鬼考、そしてもちろん夢枕獏本人の作品などが(すべて鬼にまつわるもの)多彩に収録されていて、眠る前のひとときを楽しませてくれた。

充血

2004年3月28日
わたしの弱点は「目」だ。何年か前には「角膜潰瘍」なるものを患って、入院寸前まで悪化した。完治まで半年ほどかかっただろうか。基本的には3日おきに通院、ひどい時には毎日毎日。あぁホントに面倒クサイ、二度とあんなのごめんだね、と思っていたのだが、またしてもにたような状況になってしまった。原因は前の時と同じで、わたしの目はコンタクト使用に合わないってことらしい。すぐに傷だらけになってしまうんだそうだ。そもそもあんたは痛みに強いからいけない、と医者が言う。あれ?と思ったらすぐに診せにくればいいものを。…はいはい。おっしゃる通りで。

仕方がないので、8年ぶりにメガネを購入。度数が強いので、普通の安いレンズではマンガにでてくるみたいな牛乳瓶底メガネになってしまう。よいものなら長く使えるさ、と自分をなぐさめてちょっと高めのを買った。もうじきできてくる。しばらくはメガネさん生活です。少しはかしこそうにみえるかしら。

空想上整体

2004年3月27日 音楽
弦楽器の、中でもチェロの音色が大好きで、年に何回か生の演奏を聴きにいくのを楽しみにしている。今日のリサイタルは今年初。何ヶ月も前からワクワクしていたのだけれど…。残念ながら演奏者の体調が悪かったのか、息づかいがやたらと荒い。その大きなため息のようなブレスと、しばしば演奏にまぎれて聞こえるうなり声が生理的に受け付けられず(頭では理解している:きっと何か理由あってのことなんだ、と)音楽にまっすぐ浸ることができない。目を閉じて音楽の全体像を感じようとする。だめ、集中を欠く。目を開けて技巧を味わう。だめ、体をおおげさに揺すり、足を出したり引っ込めたりする演奏者。シートが最前列だったせいもあって、むしろそちらに集中してしまう。あぁもう。どうすりゃいいの。通なおひとならそれでも楽しめたのかもしれないけれど、思い切り素人のわたしにはちょっとむつかしいリサイタルだった。仕方がないので半分すぎた頃から、目を開けたまま想像していた。わたしは弦。わたしは弦。わたしは弦。ちょっとした空想上の整体、になったような。…いやむしろストレスたまったような。複雑。
            
「パブロフの犬」的実験をしたことがある。
このアルバムを用いて。まだ娘たちが今よりも
もっともっとチビッコで、夜、寝かしつけるのに
大変苦労していた頃のこと。

毎夜毎夜、このアルバムを眠る前にかける。
優しいピアノの音と、暗いオレンジ色のスタンドの
柔らかな光で部屋が満たされ、安らかな気持ちになる。

このCDが流れ始めたら、子供たちが条件反射ですやすやと眠ってしまうようになったらうれしいな、と思って始めた試みだったが、決まって真っ先に寝入るのは他でもないわたし自身。しばらくの間は3曲目までしか聴いたことがなかった。

1年ほど、その習慣は続いただろうか。確かにこのアルバムが流れ始めると、わたしは眠たくなる。ような気がする。しかし、娘たちにはなんの効果もなかったようだ。実験は失敗した、と思う。
             
頭の中にすーっと沁みとおる、わかりやすい言葉で「ひきこもり」について語られている。近年「バーストラウマ」ということがよく言われる。胎児の時代から出産を経て、生後の一年間までに負う心の傷が人生を左右してしまうと言う。吉本氏もひきこもりになりうる原因のひとつ(詳しくは母親と安定した関係を生後一年までに築けたかどうか)にこれを挙げる。わたし自身の人生を振り返り、また自分のしてきた育児を考える。やはり自分のしてきたような苦労を子供にはさせたくない。しかしさせたくはない、と思う反面、もし何か大変なことが持ち上がったとしても、それをたくましく乗り越えていける人であってくれ、とも願う。

それにしても、今現在ひきこもりの子供を抱える親がこの本を読んだらどう思うだろうか。もう随分大きくなってしまった我が子を前に「生後一年間がまずかったんだよ…」と繰り返し説かれてしまっても空しいばかりではないだろうか。それに恵まれた経済環境にない親たちは、一体どれくらいおっとりと「好きなだけ籠ってな」と構えられるだろうか。ちょっと腑に落ちないなぁとも感じた一冊。でも親としての視点からではなく、ひきこもっている本人が読んだらきっと救いになる本には違いない。

ISBN:4479390952 単行本 吉本 隆明 大和書房 ¥1,400 「ひきこもり」というと一般的に否定的に思われがちだが、吉本はこの現象の積極的な面を自己体験から解き明かす。不登校から話を起こし、子供のいじめ、いじめによる死、大人のひきこもりについて、独特のリベラルな考え方で常識をくつがえしていく手法はいかにも吉本流である。まず、著者は、自らひきこもりであったことを認めてしま…

モザイク

2004年3月8日
              

なんのために

2004年3月4日
                
            
          

豆腐花--トウファ--

2004年2月29日
香港で人気のスイーツ、なんだそうで(レシピ本に
書いてあった)ダイエッターにもやさしい低カロリー。
友人にすすめられて買ったニガリも家にあったので、
作ってみました。豆腐ってあんまり好きじゃないんだけど
これならよく冷やせばおいしい! 豆腐って体に
いいらしいし、案外簡単。みなさんもいかがですかな。
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材料(二人分)一人分は37kcal

・豆乳(豆腐が作れるタイプ)1/2カップ
・にがり(液体タイプ)小さじ1/3弱(1.5ml)
・しょうゆ 数滴
・ダイエット甘味料 小さじ2/3(もちろん普通の砂糖でも可)
・黒みつ

作り方

1.冷たい豆乳ににがりを入れてよく混ぜ、しょうゆと
 砂糖も入れて混ぜる。

2.器に等分に注ぎ分け、ラップをかけ輪ゴムで止める。

3.鍋に器を置き、器の高さ8分目くらいまで熱湯を注ぎ
 火にかける。沸騰したらごく弱火にして15分。
 (わたしは土鍋で作ったので、沸騰して5分ほどで
  火を止めて放置。無事にできていました)

4.鍋から出して冷まし、黒みつを好みの量かけて食す。

GUNS&TALKS

2004年2月27日 映画
            
              
            
 

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